世界から適財適所を探し出す──日本の採用を変革したいPontoon事業部長の想い

2024.8.21

Pontoon Solutions事業部 事業部長および North APAC Regional Headを務める細野友美 

 

2001年にアデコ株式会社に入社後、現在はPontoon Solutions事業部で事業部長 兼 North Asia Regional Headを務める細野 友美。MBA取得や育児などさまざまな経験を活かしながら、人財ビジネスの最前線で活躍し続けています。めざす姿の実現に向けた強い意思とやり抜く力で仕事に臨む細野の背中を追います。

多種多様な人財が求められる今──世界中から人財を探し、最適なマッチングをめざす

アデコのPontoon Solutions事業部 事業部長およびNorth Asia Regional Headを務める細野友美。細野が担当しているのは、Adecco Groupの中でも比較的新しい事業ブランド「Pontoon」です。Pontoonは、製造業やエネルギー、金融など、グローバルに展開する大手企業の採用業務を丸ごと請け負うMSP・RPOサービスの世界最大手として、人事アウトソーシングを提供しています。

細野

「Pontoonは2014年からスタートしたグローバルブランドで、私は立ち上げから携わっています。顧客企業の人事戦略に基づいた中途・新卒・外部社員採用をサポートし、採用計画の立案から実際に入社されるまでの一連のプロセス管理・運営を行っています。
お客様の事業内容や人事戦略を理解しながら、どういう人財が必要かを一緒に考えていく。そういった採用戦略の根幹に関わる部分をメンバーとともに築いています。お客様にプロフェッショナルなサービスを提供し、日本の採用を変えていきたいという想いで事業を推進しています」


現在、日本国内で約160名のメンバーを率いる細野。2022年からは北アジア地域の責任者を兼務し、韓国と台湾でのさらなる事業拡大をめざしています。

細野

「韓国と台湾では、まだRPO/MSP(採用代行)という概念が十分に浸透しておらず、例えるなら10年前の日本のような状況です。RPO/MSPが単なる事務作業の代行ではなく、お客様の採用課題を解決するソリューションの提供であることを理解していただく必要があります。企業ニーズと求職者や市場の動向を把握した上でRPO/MSPサービスを設計し、提案から運用まで手がけていくのが私たちの仕事です」


Pontoonのミッションは、世界中にいる多様な人財を探し、企業と人財の最適なマッチングを実現すること。多種多様な人財が求められるからこそ、「今のところ宇宙人以外はだれでも採用する」というジョークがチームでは飛び交うほど、扱う職種の幅は広がっています。

新しいビジネスを立ち上げる中で細野が大切にしているのが、諦めないこと。

細野

「将来の予測が困難なVUCAと呼ばれる現代において、仕事の世界も変化しています。例えば宇宙関連ビジネスやグリーンビジネスといった新規ビジネスにおいては、急激に市場規模や事業機会が拡大していく一方で、求める人財の定義が確立されていないこともあります。そういった人財の定義をクライアントと一緒に考えていくこともPontoonのソリューションの一つです。世の中にまだない枠組みをつくっていく仕事でもあるので、思うような結果が出ないことも多々あります。それでも諦めず、あるべき姿を実現させようとする忍耐力、そしてやり抜く力が大切だと考えます。また、もし周囲に成果を出している人がいたとしても、その人と自分とを比べて落ち込むようなことはしないということも大事なことです」


この考え方の礎は、アメリカでの留学時代の経験からきていると言います。

細野

「私はそれまで、人と比較して、自分はできているのかできていないのかということを意識してきました。留学先の授業で他の学生たちが上手にプレゼンする中、私は英語で上手く伝えることができず、内容も納得できるようなプレゼンができなくて、泣いてしまったことがあります。その時、中国人の友人が『人と比べる必要はない。去年の自分はこの場所でプレゼンしているとは思わなかったでしょ。去年とか、昨日の自分と比べればいいんじゃない?』と言ってくれたんです。その言葉にすごく救われた経験から、周囲と比べるのではなく過去の自分と向き合うことを心がけるようになりました」

 

大きな挫折も、学びに変える──さまざまな業務を経て得た経験を、今の事業へ生かす

細野がアデコに入社したのは、2001年の就職氷河期真っただ中。留学先の大学院の卒業が9月だったこともあり、半年以上のブランクを経て、ビジネスパーソンとしての一歩を踏み出しました。