NPOの事業を社会に広く認められる「ビジネス」に育てたかった
外資系、国内大手企業を辞めてNPOの世界へ
マッキンゼー・アンド・カンパニーと松竹という毛色の異なる二つの企業を経て、NPO「TABLE FOR TWO International」(以下、TFT)を創設したのは2007年のことでした。
会社員時代に僕が考えていたのは、人の役に立っていることが実感できる仕事がしたいということと、これまでにない新しい事業を作り出したいということでした。僕の頭にあったのは、ニューヨークのマッキンゼーの同僚から聞いていた「ソーシャルビジネス」というモデルでした。ビジネスの世界で活躍していた人が、スキルや経験を活用して、社会問題の解決に取り組み、しかも、収益を上げる。それがソーシャルビジネスです。僕は、休暇をとって行ったアメリカで、実際にソーシャルビジネスに取り組む人たちから話を聞き、心底魅了されてしまいました。