テレワーク経験有無による、管理職のテレワーク意識比較調査
緊急事態宣言下、「テレワーク経験のある管理職」は積極的にマネジメント
部下とのコミュニケーションが取れたのは「テレワーク経験のある管理職」約7割、「テレワーク未経験の管理職」約5割。「テレワーク経験のある管理職」の約9割が、最適なテレワーク頻度は「週4日以上」か「週2~3日」
人財サービスのグローバルリーダーであるアデコグループの日本法人で、総合人事・人財サービスを展開するアデコ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:川崎 健一郎、以下「アデコ」)は、部下を持つ管理職を対象に、2020年4月発出の緊急事態宣言に伴うテレワークの実態について調査を行いました。本調査では、テレワーク経験の有無による意識の差を明らかにするため、「2019年末までにテレワーク経験がある管理職(以下、テレワーク経験のある管理職)」300人と、「緊急事態宣言後に初めてテレワークを経験した管理職(以下、テレワーク未経験の管理職)」300人の計600人を対象に実施しています。
【調査結果まとめ】
●緊急事態宣言下のテレワークで、「テレワーク経験のある管理職」の約7割が、部下とのコミュニケーションが取れたと回答。「テレワーク未経験の管理職」(52.7%)より15ポイント高い結果に。
●緊急事態宣言下のテレワークで、「テレワーク未経験の管理職」の約4割が、部下とのコミュニケーションの「時間」と「頻度」ともに減ったと回答。いずれも「テレワーク経験のある管理職」よりも13ポイント高い傾向。
●一方、部下とのコミュニケーション頻度が増えたのは、「テレワーク経験のある管理職」(37.0%)で、「テレワーク未経験の管理職」(24.3%)より12.7ポイント高い。
●「緊急事態宣言下」でのテレワークで、「テレワーク経験のある管理職」が部下とコミュニケーションをとるために行った工夫は、「部会・課会(オンライン)」(62.3%)、次いで「個別面談」(54.7%)。いずれの項目も「テレワーク経験のある管理職」のほうが「テレワーク未経験の管理職」より15ポイント以上高かった。
●テレワークのメリットとして、「テレワーク経験のある管理職」の50.0%が「業務効率の向上」をあげたが、「テレワーク未経験の管理職」では30.0%にとどまり、20ポイントの差が出た。
●今後のテレワークについて、「テレワーク経験のある管理職」の9割以上が自身・部下ともに継続意向を示す一方で、「テレワーク未経験の管理職」のテレワーク継続意向は約7割にとどまり、約15ポイントの差が出た。
●最適なテレワーク頻度について、「テレワーク経験のある管理職」においては、「週4日以上」・「週2~3日」が最多(ともに44.7%)。「テレワーク未経験の管理職」は、「週2~3日ほど」(43.7%)が最も多かった。
<調査結果詳細>
(1)「テレワーク経験のある管理職」のほうが、緊急事態宣言下のテレワークで部下とコミュニケーションが取れたと回答
緊急事態宣言下でのテレワークについて、「テレワーク経験のある管理職」の67.0%が、部下と十分にコミュニケーションを取れたと回答しました。これは「テレワーク未経験の管理職」(52.7%)よりも約15ポイント高く、緊急事態宣言前のテレワークの経験の有無が部下とのコミュニケーションに影響していることが伺える結果となりました。
(2)緊急事態宣言下のテレワークで、「テレワーク未経験の管理職」は部下とのコミュニケーションをとる「時間」が減少し、「テレワーク経験のある管理職」は部下とのコミュニケーションの「頻度」を高めた傾向
(3)緊急事態宣言下でのテレワーク中、半数の「テレワーク未経験の管理職」は部下とのコミュニケーションはメールが中心。一方で、「テレワーク経験のある管理職」のコミュニケーション手段は多様性があった
緊急事態宣言下でのテレワークについて、部下とのコミュニケーション手段について、最も頻度高く利用したものは「メール」で、「テレワーク未経験の管理職」では約半数の49.0%となり、「テレワーク経験のある管理職」(38.0%)よりも10ポイント以上高い結果となりました。一方で、「テレワーク経験のある管理職」は、「オンライン会議」や「チャット」、「電話」の回答率は、「テレワーク未経験の管理職」よりもいずれも高く、「テレワーク未経験の管理職」と違って、さまざまな手段を選択していることが伺えます。
(4)緊急事態宣言下でのテレワーク中、「テレワーク経験のある管理職」の半数以上が、オンラインの部会・課会や、個別面談を実施。「テレワーク未経験の管理職」はいずれも15ポイント以上低い状況
「緊急事態宣言下」でのテレワークについて、部下とコミュニケーションをとるための工夫を聞いたところ、「テレワーク経験のある管理職」で最も高かったのは「部会・課会(オンライン)」(62.3%)で、次いで「個別面談」(54.7%)でいずれも半数以上が活用していました。「テレワーク未経験の管理職」の回答と比較すると、ともに15ポイント以上の差がありました。
また、「テレワーク未経験の管理職」で最も回答が高かったのは「業務報告」(46.0%)で、それ以外の工夫については、「テレワーク経験のある管理職」よりも低い回答率となりました。
(5)テレワークの良かったところは部下と自身の「ワークライフバランスがとりやすい」。また、「テレワーク経験のある管理職」の半数は、「業務効率向上」をあげており、「テレワーク未経験の管理職」とは20ポイントの開き
マネジメントする立場でのテレワークを実施して良かったところを聞くと、ともに最も高かったのは、「部下のワークライフバランスがとりやすい」で、「自身のワークライフバランスがとりやすい」が「テレワーク経験のある管理職」の2位、「テレワーク未経験の管理職」の3位にあがり、ワークライフバランスに関する項目が上位にあがりました。
一方、「テレワーク経験のある管理職」の50.0%が回答した「業務の効率が上がる」は、「テレワーク未経験の管理職」では、30.0%となり、20ポイントもの差が出ました。また、「テレワーク経験のある管理職」の3割近くが「部下の自立心が向上する」をあげたが、「テレワーク未経験の管理職」では17.7%にとどまり、12.3.ポイント差が出る結果となりました。
(6)「テレワーク経験のある管理職」は今後の自身と部下のテレワークについて9割以上が続けたい、一方で「テレワーク未経験の管理職」は約7割にとどまり、20ポイント近い差
自身と部下について、今後もテレワークを続けたいか質問したところ、「テレワーク経験のある管理職」は「自身」「部下」がともに9割を越えた(ともに92.7%)一方で、「テレワーク未経験の管理職」は「自身」(75.0%)、「部下」(73.0%)ともに7割にとどまりました。いずれもテレワーク意向が高いものの、「テレワーク経験」の有無で20ポイント近い差がつきました。
(7)最適なテレワーク頻度について「テレワーク経験のある管理職」は「週4日以上」・「週2~3日ほど」(ともに44.7%)、「テレワーク未経験の管理職」は「週2~3日ほど」(43.7%)
テレワークの最適な頻度について質問したところ、「テレワーク経験のある管理職」は「週4日以上」と「週2~3日ほど」が最多(ともに44.7%)となった一方、「テレワーク未経験の管理職」は「週2~3日ほど」(43.7%)が最も多く、「週4日以上」は29.3%と「テレワーク経験のある管理職」より約15ポイント低い結果となりました。
また、「週4日以上」と「週2~3日ほど」の回答率を合計すると、「テレワーク経験のある管理職」では89.3%、「テレワーク未経験の管理職」では73.0%となり、全体では、緊急事態宣言下にテレワークを経験した管理職は、週2日以上のテレワークが最適と考えているようです。
※回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各回答の合計が100%にならない場合があります。
※本調査では、「管理職」を3人以上の部下がいる人と定義しております。
※2019年までに1ヶ月あたり2~3日以上のテレワークをしており、2020年4月の緊急事態宣言後に週4日以上テレワークをした人を「テレワーク経験のある管理職」、これまでテレワーク未経験で2020年4月の緊急事態宣言後に週4日以上テレワークをした人を「テレワーク未経験の管理職」としております。
アデコ株式会社 広報部
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