調査

20代と30代の会社員および公務員・団体職員1,000人を対象にした「ゆるブラック」に関する調査

現在の勤務先がホワイト企業だと考えている若手社員・職員の4割以上が、勤務先は「ゆるブラック」であるとも考えている

全回答者の約6割が、現在の勤務先ではキャリア形成が望めないと回答

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人財サービスのグローバルリーダーであるAdecco Groupの日本法人で、総合人事・人財サービスを展開するアデコ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:平野 健二)は、この度、日本全国の20代と30代の会社員および公務員・団体職員を対象にした「ゆるブラック」(*1)に関する調査(以下「本調査」)を実施しました。

*1:本調査では、調査実施にあたって、「ゆるブラック」を「働きやすく居心地は良いが、仕事のやりがいや成長を感じられず、スキルアップやキャリアアップも難しい職場」と定義したうえで、アンケートを行いました。

【調査結果のポイント】
・若手社員・職員は、現在の勤務先がホワイト企業だと考えている傾向が強い
・一方、現在の勤務先がホワイト企業だと回答した若手社員・職員の4割以上が、勤務先は「ゆるブラック」であるとも考えている
・現在の勤務先が「ゆるブラック」だと考えている若手社員・職員の約4割が、1年以内の転職を視野に入れている
・全回答者の約6割が、現在の勤務先ではキャリア形成が望めないと考えている
・「昇進・昇格」、「昇給」、「スキルアップ」についても、全回答者の5割以上が現在の勤務先では望めないと回答

<調査結果についてのコメント>
今回の調査の結果について、アデコ株式会社ピープルバリュー本部長の籾山 直威は、次のように話しています。
「日本の企業で働きやすさを高めるための取り組みが進む一方で、若手の間では、働きやすく居心地は良いものの、仕事のやりがいや成長を感じられず、スキルアップやキャリアアップも難しい職場を『ゆるブラック』と呼んで避ける動きが広がっています。

日本では、2019年の働き方改革関連法案の施行や、新型コロナウイルスの感染拡大をきっけかとして、官民や組織の規模に関わらず、働き方の見直しや改善が図られるとともに、フレックスタイム制の導入やテレワークの推進といった、柔軟な働き方の実現に向けた動きが活発になりました。こうした取り組みを通じて、職場における働きやすさは、以前より向上していると考えられます。

働き方に対する意識には世代間で違いがあり、若い世代ほどワークライフバランスを重視する傾向があると言われています。しかし、本調査では、働きやすさやワークライフバランスの取りやすさだけでは、若手を組織に留めるには不十分であることがわかりました。本調査によると、20代と30代の働き手の7割近くが、自身の勤務先をホワイト企業であるとポジティブに評価しています。一方、現在の勤務先では成長できないと考えている人財も多く、回答者の約6割がキャリア形成を望めない、約5割がスキルアップを望めないと回答していました。その結果、「現在の勤務先が『ゆるブラック』だと思うか」という質問に対して、4割以上が「そう思う」と回答しています。そして、「ゆるブラック」企業に勤めている若手の人財は、約4割が1年以内の転職を検討しているとも答えており、成長の場所を他社に求める傾向が見られます。

若手が働きやすさやワークライフバランスを重視しているというのは、楽な仕事を求めているということではないことに、注意する必要があります。若手の人財が働きがいを感じながらいきいきと仕事に取り組めるようにするためには、企業は社内で成長の機会を提供し、スキルアップを含めたキャリア形成をサポートする必要があります。そうすることによって、持続的な成長を実現するために必要な人財を社内に留め、また、求める人財を外部から採用することにも繋げていけるでしょう。

アデコ株式会社
ピープルバリュー本部長
籾山 直威
2003年、サンダーバード国際経営大学院卒。2022年より現職。現職就任までの5年間は、ゴディバ・ジャパン株式会社においてHR Director、日本・ベルギー・オーストラリア・ニュージーランド・韓国を統括するグループHRヘッド、常務執行役員を歴任。2014年から約3年間は、アデコ株式会社にHR Development Directorとして在籍し、企業文化の醸成、採用活動やトレーニング、タレントマネジメントを通じた社員の人財開発および企業の成長に貢献。それ以前は、トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社や日本ヒルティ株式会社など、複数の多国籍企業においてタレントマネジメントや組織開発、制度設計に従事した経験を持つ。



<調査結果詳細>
1. 若手社員・職員の約7割が、現在の勤務先はホワイト企業と回答
日本全国の20代と30代の会社員および公務員・団体職員1,000人に対し、「あなたの勤務先は、ホワイト企業とブラック企業どちらですか。あなた自身がどう思うかでお答えください。」と質問したところ、68.9%(689人)が、「ホワイト企業」と回答しました(「ホワイト企業」17.2%、「どちらかといえばホワイト企業」51.7%)。



2. 現在の勤務先がホワイト企業だと回答した若手社員・職員の4割以上が、勤務先は「ゆるブラック」であるとも考えている
現在の勤務先がホワイト企業だと回答した若手社員・職員689人に対し、「あなたの現在の勤務先は、『ゆるブラック』だと思いますか?」と質問したところ、40.3%(278人)が、「『ゆるブラック』」と回答しました(「そう思う」8.3%、「どちらかといえばそう思う」32.1%)。



3. 現在の勤務先が「ゆるブラック」だと考えている若手社員・職員の約4割が、1年以内の転職を視野に入れている
現在の勤務先が「ゆるブラック」であると回答した若手社員・職員278人に対し、「今後1年以内に転職しようと考えていますか。実際に転職するかどうかは問いません。」と質問したところ、10.1%が、「すでに転職活動をしている」、27.3%が、「1年以内に転職しようと考えているが、まだ活動はしていない」と回答しました。



4. 若手社員・職員の約6割が、現在の勤務先ではキャリア形成が望めないと考えている
日本全国の20代と30代の会社員および公務員・団体職員1,000人に対し、「次の各項目について、あなたの考えを教えてください。あなた自身がどう思うかでお答えください。」と質問したところ、「キャリア形成」について、約6割が「望めない」と回答しました(「望めない」19.8%、「どちらかといえば望めない」39.4%)。また、「昇進・昇格」、「昇給」、「スキルアップ」についても、5割以上が「望めない」と考えていることがわかりました。



※本リリースに基づく内容をご掲載の際は、必ず「Adecco Group Japan調べ」と明記していただきますようお願いいたします。
※本調査の回答結果はすべて小数点第2位を四捨五入して算出したパーセント表示を行っているため、数値の合計が100%にならない場合があります

【調査概要】
調査対象:20代と30代の会社員(正社員、派遣社員、契約社員・嘱託社員)、公務員・団体職員
サンプル数:1,000人(各年代男女250人ずつ)
調査方法:インターネット調査
実施時期:2023年12月27日~28日
調査実施会社:楽天インサイト株式会社

プレスリリースに関するお問い合わせ先

アデコ株式会社 Communications部
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