「トップに立つ人は、どんな人なんだろう──。そんな、自分の疑問に対する答えを見つけたいと思っていました」
2019.09.19
CEOのもとで1カ月間就業できる、アデコグループのインターンシッププログラム「CEO for One Month」。多くの応募者から選ばれた個性あふれる1名が、CEOとしてどう行動するかを考え、奮闘します。 2019年に選ばれたのは大学4年生の村瀬美咲さんです。彼女がCEOの目を通して見た世界とは。
「トップに立つ人は、どんな人なんだろう──。そんな、自分の疑問に対する答えを見つけたいと思っていました」
そう語るのは、早稲田大学国際教養学部で国際関係を学ぶ村瀬美咲さん。彼女が参加したのは、アデコグループが世界46カ国で展開するグローバルインターンシッププログラム「CEO for One Month」です。
アデコグループは、若年層の就職・キャリア支援を目的に、2014年からこのプログラムを開催。最終的には46カ国の代表から1名が選ばれ、スイス・チューリッヒの本社にてグローバルCEOのもとで、1カ月間のインターンシップを体験することができます。
2019年は日本国内だけでも、約5000人が応募。その中から選ばれたのが村瀬さんでした
「プログラムがはじまる前は、CEOの業務体験と言っても、いわゆる“カバン持ち”というイメージを抱いていました。でも、さまざまな経験を積んだり、いろいろな人と出会ったりするなかで、そのイメージは覆りましたね」
この「CEO for One Month」で求められるのは、参加する学生が自ら「何をすべきか」を考え、行動に移すことなのです。
「今回心がけたのは、とにかく 『多くの人に会いに行くこと 』。まずは、人材業界の知見を深めるために、社長である川崎健一郎さんや役員、本部長との1on1を実施したり、社員一人ひとりにキャリアや仕事へのヒアリングをしたりしました。また、新規事業計画の作成や社員の営業活動への同行もしました」
CEOさながらに、めまぐるしい日々を過ごした村瀬さん。そもそも彼女はなぜ、CEOという役職に興味を抱いたのでしょうか?
村瀬さんは、幼少期から13年間をアメリカやカナダで過ごしてきました。自身の経験から、日米関係や政治に興味を抱きます。
「政治に興味を持った理由としては、2016年のアメリカ合衆国大統領選挙で、トランプ大統領が当選したことが大きかったです。私はアメリカ中西部のケンタッキー州で高校 3年間を過ごしました。これまでは自動車や炭坑産業で栄えてきましたが、現在では失業者の増加と人口減少が大きな問題になっています。
都市部などでのトランプ氏に対する支持率の低さに対して、『仕事が欲しい』という切実な想いを持つ現地の人たちに、トランプ氏の掲げる政策は支持されていました。結果、ケンタッキー州では、共和党が圧勝。トランプ氏が大統領に選出されたことで、 自分の身近なところから世界が大きく変わっていくのを感じました」
大学へ進学後も、アメリカの歴代大統領を多く輩出しているワシントンD.Cのジョージタウン大学への留学を経験。ほかにも、シンクタンクや外資系企業などのインターンシッププログラムにも積極的に参加をしてきました。
そんな彼女がCEO for One Monthの応募を決意したきっかけは、2018年の夏に経験した他社のインターンシップでの、ある出来事です。
「インターンシップ中に、CEOと話す機会がありました。その中で、CEOは多岐にわたる役割を持つこと、そして社員に対して多くの愛を捧げていることを知りました。そこで、CEOの仕事に興味を持ったんです。
CEO for One Monthに応募したのは、CEOの仕事を実際に経験することで、その役割や人柄を肌で感じたいと思ったからです。そんな経験はなかなかできるものではないので、貴重な機会だと思っています」
CEOの仕事や人となりを学びたい──。その想いを抱いてインターンシップに参加した村瀬さん。社長である川崎の姿を間近で感じたことで、多くのことを学んだと振り返ります。
「トップに立つ人は会社が進んで行く方向を周囲に対して、わかりやすくかつ明確に指し示す力があるということを感じました。実際に川崎さんは『クリアなビジョンを示すこと』『適材適所に仕事を振り分けること』『メンバーをモチベートすること』が重要だとおっしゃっていました。それをどのように実践しているのかを、今回学ぶことができましたね」
村瀬さんは特に、「リーダーズダイアログ」でのことが印象的だと語ります。「リーダーズダイアログ」とは、アデコグループが毎年行っているセッション。川崎をはじめとした経営層と社員がフランクな雰囲気の中で意見を交わすことができます。
「私が参加したセッションでは、川崎さんが社員の皆さんの緊張をときほぐし、自由に発言できる環境をつくりだしていました。セッションの後で、『時として組織が雲海のようになり、社員の声や社内で起こっていることが経営層まで届かなかったり、捻じ曲がって伝わってきたりすることがある。風通しの良い組織や社風をつくることは事業運営を行う上で極めて重要だ』と語ってくださったことが、とても印象に残っています」
また、村瀬さんは今回のインターンシップで、「外国人労働者」をテーマとした新規事業計画も作成しました。
アメリカで育った自身の経験を生かし、「文化や言語の壁に阻まれ、就職できない人財」と、「採用しないことで機会損失をしている企業」の間にある問題について目を向けていったのです。
「社員の皆さんと一緒に営業に行ったり、日本での就職を希望する外国人籍の学生に話を聞いたりしました。また、実際に外国人財の雇用に携わっている友人たちと課題を話し合いました。
実際に現場の社員の皆さんに話を聞くことで、労働市場や人財における課題を解決したいという使命感を感じ、一人ひとりが熱い思いを持っていることを知ることができました」
人材業界やCEO業務についての見識を深めることができただけでなく、自分は何者で、社会のために何をしたいのかを真剣に考えることができた──。村瀬さんは1カ月間をそう振り返りました。
今回のCEO for One Monthの経験を生かし、村瀬さんには実現したい未来があります。それは、「多様な価値観に対して寛容な社会をつくる」ことです。
「自分の人生のターニングポイントには必ず人との出会いがあると思うんです。当時はネガティブにとらえていた出会いであっても、今振り返ると、自分の価値観を形成してくれている。実際、国内外のさまざまな場所で生活をしてきて、偏見を持った人たちにもたくさん会ってきました。
でも、そういう人たちが、自分と違う価値観に触れることで、『こんな考え方もあるんだな、おもしろいな!』と、受け入れられる社会作りに貢献したいです。
人材業界は多様な人々を雇用することで、より個人個人の価値観に新しい出会いや気づきを与えることができる社会的意義の強いビジネスだと改めて感じました」
村瀬さんは、今回のインターンシップを通して、自分の進むべき道をより強固なものにしました。アデコグループは、「Making the future work for everyone」というグループ共通のビジョンを実現すべく、これからを担う若者のキャリア形成を支援していきたいと考えています。
Written by PR-Table
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