「いつか」ではなく「今」。後悔しない生き方を体現するキャリアコーチの挑戦

2025.10.21

キャリアコーチの長澤 明日香 

 

キャリアコーチとして派遣社員に寄り添う長澤 明日香。プライベートでは世界マスターズ水泳大会やボディフィットネスコンテストに挑戦し、驚くべき成果を上げています。仕事も人生も、常に全力で楽しむ彼女の原動力と、自分らしく輝くための心のあり方に迫ります。

派遣社員の人生に寄り添う。キャリアコーチという仕事

アデコ株式会社(以下、アデコ)でキャリアコーチとして活躍する長澤。現在地に至るまでには、幾多の壁と決断がありました。

長澤

「就職氷河期真っ只中に大学を卒業し、大手警備会社に入社しました。社会貢献度の高い仕事に当初はモチベーション高く取り組んでいたのですが、仕事や職場環境のストレスからメンタルヘルスに不調をきたしたり、体調を崩す社員がいる現実を目の当たりにして。この現状を変えたいという一心で人事部門を志すも、残念ながら希望はかないませんでした。

そこで組織を飛び出し、人財業界へのキャリアチェンジを決意したのです」


キャリアコンサルタントをめざし、人財紹介会社の営業職から一歩ずつ、着実に歩みを進めてきた長澤。複数の人財サービス会社で、キャリアコンサルタントとしての仕事や、取得した産業カウンセラーの資格を生かした仕事をする中で、有期雇用のあり方に変化をもたらした「2018年問題」と言われた労働契約法と派遣法改正が長澤の考えに大きな影響を与えました。

長澤

「この法改正の大きなテーマは、派遣社員が自らの意志でキャリアを築いていく、派遣元はそのためのキャリア形成支援を行うというものでした。雇用安定措置の義務化により、派遣社員の方々の長期的なキャリア形成が可能になったのです。働く人々が仕事に対してやりがいや生きがいを感じながら働く──私が新卒で入社した警備会社のときから願っていた実現したい想いです。この変革に、私も深く携わりたいと強く思ったのです。

派遣社員の長期的なキャリア支援のためのこの改正に、アデコはいち早く前向きに取り組んでいました。そんな会社で働きたいと、2021年に入社しました」


アデコのキャリアコーチの役割は、派遣社員が就業先で力を最大限に発揮できるようサポートすること。そのサポートは就業先に関することに留まりません。

長澤

「今抱えているお悩みのご相談はもちろん、就業先でのキャリアアップに限りがある場合は、アデコを卒業するという選択肢も含め、職務経歴書の添削からリスキリングの提案まで、あらゆる可能性を共に探ります。その人のキャリアのみにとどまらず人生をサポートすると言える、アデコ独自の体制になっているのです」

 

答えは対話の中に。派遣社員と共に成長できる仕事の醍醐味

アデコのキャリアコーチとして5年目を迎えた長澤。「支援者というよりは伴走者」というスタンスを大切にしています。その想いを、より強くした印象的なエピソードがあります。

長澤

「3カ月の契約更新時期が来るたびに、ご自身のキャリアを深く見つめ直す派遣社員の方がいました。ある時、アデコの無期雇用派遣(※)で働くという選択肢もある中で、『このまま現在の就業先に長く貢献することが、本当に自分の人生の幸せにつながるのか』と、真剣に悩まれたのです」


長澤は、アデコに留まることだけを勧めませんでした。