現役フリーランス300名とフリーランスとして働くことに興味がある会社員300名を対象に、フリーランスに対するイメージとその実態に関する調査を行いました。
現役フリーランス300名とフリーランスとして働くことに興味がある会社員300名に対して、フリーランスのメリットをそれぞれ質問したところ、1位になった項目は、「自分のペースで仕事ができる」(現役フリーランス60.7%、会社員65.7%)でした。
一方で2位の回答は両者で分かれ、フリーランスは「自分のやりたい仕事ができる」(53.0%)、会社員は「収入を増やせる」(63.7%)がランクインしました。「現役収入を増やしたい」は、現役フリーランスでは12位と他の項目よりも下位にあり、フリーランスにとってはそれ程重視していない項目であることが分かりました。
フリーランスのデメリットと感じることを現役フリーランスと会社員に質問したところ、両者とも1位は「収入が不安定」(現役フリーランス72.7%、会社員50.0%)をあげており、イメージと現実に乖離がない結果になりました。
しかし、会社員の回答の5位にある「仕事する時間が増加する」(30.3%)というイメージに対しては、現役フリーランスでは上位にあがっておらず、これはメリットの1位になっている「自分のペースで仕事ができる」、3位の「働く時間を自分で決める」を裏付け、フリーランス自身の裁量で仕事をすることが可能である働き方であることが分かりました。
一方で、現役フリーランスが回答したデメリットとして2位に「社会的信用が低い」(42.1%)、6位に「福利厚生の整備」(28.9%)があり、フリーランスが働く労働環境には今後も一層の整備が必要なことがうかがえます。
フリーランスとして働くために重要だと思う能力について、会社員と現役フリーランスが考えるものには、若干の差異が見られる結果になりました。特に会社員では2位にランクインしている「交渉力、営業力」は、フリーランスでは11位とランキングの下位にあり、それ程重要とは捉えられていないことが分かりました。実際にフリーランスに必要な能力は、「柔軟性」や「時間管理能力」、「専門性」であることが明らかになりました。
現役フリーランス300名に対して「今後、希望する働き方」を質問したところ、77.3%が今後も「フリーランス」を継続したいと回答しました。その一方で、「会社員として働きたい」は4.3%で、自分のペースで働くことができるフリーランスという働き方を今後も希望していることが分かりました。会社員と比較すると、「収入が不安定」、「社会的信用が低い」などのデメリットも感じているものの、それらを踏まえたうえで積極的にフリーランスという働き方を選択していることが分かりました。
過去に会社員として働いた経験がある現役フリーランス121名を対象に、会社員時代と比較してフリーランスでよかったことを質問したところ、「自分のペースで仕事ができる(ワーク・ライフ・バランスがとりやすい)」(65.3%)が最も多く、次いで「自分がやりたい仕事ができている」(59.5%)、「通勤のストレスがない」(55.4%)の順に多い結果になりました。