Adecco Group Japanは、課長職相当以上の管理職として働く女性1,065名を対象に、「昇進の動機や管理職としてのキャリアに関する意識調査」を実施しました。同様の質問を2018年に実施しており、経年による意識の変化についても分析しています。
1,065名の女性管理職を対象に「管理職(課長相当以上)に昇進したきっかけ」について調査したところ、「上司からの打診があり、快諾した」が58.7%で、次に「上司からの打診があり、仕方なく引き受けた」25.5%、「自身の希望(自発的)」が11.9%という結果になりました。8割以上が上司からの働きかけによって管理職になっているという結果は、2018年の調査時と大きな変化はありませんが、自発的に管理職になった人が2.1ポイント増えました。
今後、昇進や昇格の打診があった際に更に上位の役職に挑戦してみたいか調査したところ「昇格・昇進したい」人は48.6%と半数をやや下回り、「昇進・昇格したくない」(51.4%)の方が多い結果になりました。これは、「昇進・昇格したい」が過半数を超えていた2018年と比較すると逆転した結果になりました。
「昇進・昇格したくない」と回答した547名を対象に、その理由を調査したところ、最も多かった回答は「ストレスが増えるから」(56.5%)、次いで「現在の職務で満足しているから」(41.5%)、「自分には向いていないから」(40.0%)の順に多い結果になりました。2018年と比較すると、1、2位の項目に変動はありませんが、2018年には5位だった「自分には向いていないから」が、2021年では3位に上昇しています。
「昇進・昇格に挑戦したい」と回答した518名を対象に、その理由を調査したところ、「給与アップ」(47.9%)を挙げる人が最も多い一方で、「女性が活躍できる職場にしたい」(36.5%)、「もっと大きな裁量をもちたい(31.9%)」、「女性管理職としてのロールモデルになりたい」(31.3%)といった回答が上位にあがり、女性が活躍する環境づくりに貢献したい、または仕事自体へ意欲的な姿勢が見える回答が目立ちました。
管理職になる女性を増やすために必要なことについて聞いたところ、「子育て・介護等と仕事の両立支援」(43.8%)が最も多く、続いて「管理職の役割やあり方の見直し」(35.1%)、「職場の理解促進」(34.6%)の順に多い結果になりました。2018年の結果と比較すると、「管理職の役割やあり方の見直し」が3位から2位に上昇し、必要性が高まっていると感じていることがわかりました。
【調査概要】
調査対象:課長職相当以上の女性管理職
サンプル:550名(2018年)、1065名(2021年)
調査方法:インターネット調査
実施時期:2021年12月28日~29日