VOL.24 特集:2012年、雇用にまつわるトピックス

2012年、雇用・労働環境の変化とトレンドを見る

東日本大震災の影響や「2012年問題」による大幅な労働力減少、終身雇用や年功序列型賃金制度の崩壊、加速するビジネスのグローバル化……。
環境が激変する今、労働市場で何が起きているのか、今後どのような新しい動きが出てくるのか。「今、そしてこれから」をレポートします。

Topic6 【人材派遣】ハイスキル層の派遣に需要あり

2011年以降震災などの影響で、動きが小幅な業界(製造業他)がある一方、専門性の高いIT系・財務・法務、証券・顧問業といった金融系職種など専門性の高い分野の需要が高まっています。特に、ウェブデザイナーやソフトウェア技術者などのニーズは底堅く、ソフトウェア技術者の稼働人数は前年同期比で約5%増加しています(11年7-9月・日本人材派遣協会調べ)。最近では営業や財務、人事、法務などの職種で、40~60代のハイスキル層に特化した派遣サービスのニーズも増えています。

4年前より検討・審議されている労働者派遣法改正案は、11年末、雇用機会や企業経営に影響の大きな項目は見直され、継続審議されています。改正による影響は当初の想定より小さいとはいえ、今年も継続して注視していく必要があります。

※上記「派遣法改正」とあわせて、有期労働に関する法律(「労働契約法」の一部)も、今国会で審議される見込みです。