大学2年生の夏にロサンゼルスで開かれたビジネスコンテストに参加したことです。コンテスト参加者の約半分は日本の学生で、就職活動を終えた4年生もいました。そこでインターンを経験した先輩たちの話を聞き、興味を持ちました。実際にインターンに参加し始めたのは、3年生の8月ごろから。数日で終わる短期のものを中心に、全部で15、6社ほど参加しました。
インターンシップといえば、一昔前までは一部の積極的な学生だけが参加するものというイメージだった。 しかし現在では、大半の学生が参加する制度に変化してきたようだ。今回は、国内外でさまざまな企業・団体のインターンシップに参加した大学4年生の男女4名に、「学生のホンネ」を語ってもらった。
大学2年生の夏にロサンゼルスで開かれたビジネスコンテストに参加したことです。コンテスト参加者の約半分は日本の学生で、就職活動を終えた4年生もいました。そこでインターンを経験した先輩たちの話を聞き、興味を持ちました。実際にインターンに参加し始めたのは、3年生の8月ごろから。数日で終わる短期のものを中心に、全部で15、6社ほど参加しました。
短期のインターンは、終了時にレポートなりプログラムなり、何かしらのアウトプットを求められるんです。長期だと日々の業務をこなすだけになりがちなので、短期のほうがおもしろいかなと思って。あと、正直な話をすると、インターンは報酬をもらえるものもあるので、それ目当てというのもありました(笑)。
たしかに、対価がある方が、その仕事への責任感やモチベーションも高まりますよね。私はもともと海外留学することを希望していたんですが、学費や滞在費などが高くて、あきらめざるを得ませんでした。それで、ほかに海外で生活できる方法はないかと考えて、海外のインターンシップに応募することにしたんです。大学でプログラムを紹介してもらい、休学して、インドの会計事務所で約半年間働きました。報酬があって、交通費や滞在費も出たのはありがたかったです。
僕のケースは少し特殊で、「インターンシップに参加しよう」と思っていたわけではないんです。高校時代からエンジニア志望で、大学1年生のときに教授から紹介してもらったITのベンチャー企業でアルバイトを始めたのですが、そこでは社員、アルバイトという立場に関係なく仕事を任せてもらえました。この経験が実質的なインターンシップのようなものだったと思っています。ほかにも1社、ベンチャー企業のインターンに参加し、就職活動ではいくつか内定をいただきましたが、最終的には、アルバイト先の会社にそのまま就職することを決めました。
私は公務員志望で、大学でも志望する省庁に関する政策について研究していました。研究を進めるうちに「国の仕事の最前線を知りたい」と考えるようになって、省庁で実施していたインターンプログラムに申し込みました。ちょうど3年生の夏で、周囲でもインターンに参加する人が多く、「自分も何かやらなくては」と不安になったことも参加を決めた理由の一つです。
僕のまわりも同じです。3年生の夏は、友達の半分くらいはインターンに参加していました。僕自身もインターンに参加するのは当たり前という意識で、参加しないという選択肢はなかったです。
インターンは、学生に仕事を体験させることを目的としたものと、学生に対する企業イメージの向上を目指すCSRの要素が強いものに分かれると感じました。僕は、CSRの要素が強いタイプには魅力をあまり感じませんでしたね。
CSRに近いインターンは、簡単な研修が終わると懇親会を聞いてくださったりしましたね。職場体験という意味合いはうすいかもしれないけど、これも一つの形だと思いました。でも、長期のインターンや海外インターンは、「人件費を抑えるために時給が安いインターン生を活用しているのでは?」と感じるほど、社員と同じ仕事をどんどん任せるケースもありますよね。私は社員とまったく同じ名刺を持って、インドで日系企業向けの営業をしていました。仕事はノルマもあって厳しかったのですが、学生だからとお客様扱いされるより、仕事をしっかり任せてもらえるインターンはいい経験になりました。
実際に働くときのイメージが持てたことですね。入社を決めたのは、アルバイトやインターンを通じてどんな会社なのかよく理解できたからです。実力主義で結果を出せば大きな案件を任せられる会社、というのが僕の志向に合っていましたし、社員の方の人柄を知る良い機会にもなりました。
自分の志向と合うかどうかは大事ですよね。インターンで会社の社風をよく知ることができれば、入社後に大きなギャップを感じるといった失敗は起こりにくいと思います。
私はインターンを通じて自分の視野を広げることができました。もともとは、ずっと会計学を学んでいたので企業の経理部門や会計事務所を志望していたんです。でも、インドの会計事務所で営業の仕事をするなかで、多様な業界の方とお話しする機会があり、海外ビジネスを展開する企業に関心を持つようになりました。この経験から、それまでは選択肢になかった海外ビジネスに携われるメーカーを志望するようになりましたから、就職活動への影響はとても大きかったですね。
インターン先で、私は主に書類整理など事務処理をしていたのですが、その仕事を通して自分が地道な作業が好きなんだということがわかったんです。実際に仕事の現場を体験することで、自分の適性に気づくことができてよかったと思っています。
激務を乗り越える経験を通して、「社会に出て働く」ということがどれくらいのがんばりを求められるのかを体感できたことも、僕にとって、非常に意味のある経験でしたね。
私は、朝5時に起きて9時から17時まで、約2週間働きましたが、無報酬で交通費も出ませんでした。もちろん職場を体験することがインターンの目的なのですが、途中で「ここまでしてやる意味があるのかな」と思ってしまったこともありました。
プログラムの終了後にフィードバックのない会社が多いことを残念に思いました。一生懸命取り組んだことに対して、どう評価されたのか、参加した学生はやはり聞きたいんです。
たしかに、フィードバックは大事ですよね。私は最後にプレゼンをやらせてもらえて、丁寧なフィードバックをもらえたことで最終的な満足度が高まりました。
私は海外でのインターン経験を面接の際のアピールポイントにしていました。また、営業の仕事を通してたくさんの社会人の方と話をする機会があったので、面接官の方と話す時も自然に会話することができたのがよかったです。
そうですね。僕も人事の方と話すときにあまり緊張しなかったので、「慣れていますね」とよく言われました。それから、アルバイト先がIT業界では有名だったので、そこで長期間働いた経験があるということは評価されていたと感じます。
周りが参加するから自分も、という人もいるかもしれませんが、インターンを通じて得られる経験は貴重ですし、参加する意義があるシステムだと思っています。