かつては、個人よりも企業が、企業よりも国家が情報を持ち、上に行くほど情報が集まるというピラミッド構造のもと、個人は圧倒的に情報弱者だった。しかし、インターネットの普及により、一部に限定されていた情報が個人にも開示されるようになり、また、個人が情報を発信することも容易になった。「わかりやすい例は、インターネットオークションです。昔は個人が所有しているモノは質屋に預けないと売ってもらえませんでしたが、今は個人がネット上でモノを売り、誰もが買えるようになりました。つまり、個人が企業と同じレベルで情報発信することが可能になったのです」と吉田氏。「テクノロジーの進化は、時間と場所に縛られない分、ワークスタイルの自由度やフレキシビリティを高めてくれます。通勤ができないためにこれまで労働力としてカウントされていなかった人がカウントされ、会社に帰属していなくても一人で仕事ができる。そういう意味で『フリーエージェントの時代』になっていくと思います」(福沢氏)