毎日、一分一秒が挑戦。その先に、自分たちの新たな地平が見えてくると信じています。
失敗に終わった最初の挑戦から学んだこと
祖父が創業し、当時父が社長を務めていたホッピービバレッジに入社したのは、1997年です。入社後、まず私が取り組んだのは、新商品開発でした。すでに「女性がマーケットの主役」といわれていた時代でしたが、当時のホッピーはデザインも広告展開も昔のまま。これから取り込まねばならないターゲット層の一人である私が、手を伸ばしたいと思う 商品ではありませんでした。
そこで私は、ブランドを再構築するため、ホッピーを焼酎で割った新商品「hoppy-hi」を企画。入社前に勤めていた広告代理店で学んだブランディングの手法などを活かして取り組んだのですが、ここで大きな壁にぶつかりました。社内でサポートしてもらう体制がなかったのです。新人の私が、周囲の協力を得ないまま突っ走ったことが原因でした。何とか新商品発売にこぎつけましたが、わずか1年半後に撤退。私の最初の挑戦は、手痛い失敗に終わりました。
しかし、この失敗から得たこともありました。新しいターゲット層ばかりを意識したため、昔からのお客様が支持するホッピーのスタイルから離れすぎてしまい、この商品がそもそも"ホッピー"であることが伝わらなかったのです。ホッピーは、祖父の代から長い時間をかけて作ってきたブランド。変えていいものと変えてはいけないものがあること、また変えていくには、ステップが必要であることを学びました。