派遣法の見直しに向けた動きとその論点についてのセミナーを開催

セミナーレポート

去る9月25日、アデコは、労働者派遣制度の見直しをテーマとしたセミナーを開催しました。

派遣法は1985年に成立、翌年に施行されました。以後、派遣業種の拡大や派遣受入期間の延長など、規制緩和が進んできましたが、昨年は一転して日雇派遣の原則禁止など規制強化の方向に舵が切られました。そうした中、今年に入り、さまざまな点で検討が必要とされ、派遣法に関する議論が始まっています。

セミナーでは、今回の見直しの動きにあたり、「今後の労働者派遣制度の在り方に関する研究会」が、「制度の検討に当っての基本的な視点」として提示した内容を紹介しました(図1)。

さらに、見直しの論点として挙げられている、主な6つの事項(図2)に関しても解説しました。ただし、すべてがこれから検討を進めるとされており、特に「期間制限」における考え方は今後さらに検討が重ねられていく要件と見られています。

会場に集ったさまざまな企業の人事担当者からは、活発な質問が寄せられ、派遣法見直しへの関心の高さがうかがわれるセミナーとなりました。

【図1】「在り方研」における制度の検討にあたっての基本的な視点

「制度の検討にあたっては、以下の3つを基本的な視点として持つことが適当」とされる

  • 労働者派遣制度の労働力需給調整における役割を評価しながら、派遣労働者の保護及び雇用の安定等を積極的に図ること。
  • 派遣労働者のキャリアアップを推進すること。
  • 労使双方にとってわかりやすい制度とすること。

【図2】在り方研で採り上げられた論点

  1. 1.登録型派遣・製造業務派遣の在り方
  2. 2.特定労働者派遣事業の在り方
  3. 3.期間制限の在り方等
  4. 4.派遣先の責任の在り方
  5. 5.派遣労働者の待遇
  6. 6.派遣労働者のキャリアアップ措置
  7. 7.その他

VOL.35トピックス